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デザインによる制約とUX

私たちの生活環境は、実にたくさんのデザインされた物であふれていますが、
時としてデザインの意図とは反したUXが起こっている、典型的なケースがあります。

近所の某マンションの中庭のことですが、
踏み込み禁止の芝生エリアと、S字型にレイアウトされた歩道があります。
デザインに従って普通に歩いた場合、到達地点まで蛇行を繰り返して歩くことになります。

これは人間心理としては直線で突っ切りたいと思うところで、
実際に、芝生へ入り込むという悪いハックを犯す人が現れます。
当然、芝生ははげてしまい、メンテも大変です。

S字の歩道と芝生を組み合わせたレイアウトでは、
人の本能的な行動を制約させてしまっているようです。
もし、これを予防しておきたかったなら、
真ん中を貫通する直線歩道も備えるべきといったところでしょうか。

おそらくこういうことは、Webアプリケーションなどのシステムでも起こりえることで、
提供したデザインの意図とは異なった使い方や感じ方によって、
体験(UX)のねじ曲げは、当たり前のように起こっているのだろうなと思いました。